CMJKとかいう人。

ええと。100質まで見てくださっている方がどれくらいいるか判らないんですが、私はこの人の作る音楽が好きです。TMのRHYTHM RED BEAT BLACKのリミックスを電気GROOVEがやった頃はまだ電気のメンバーだったので、ご存知の方もいるかしら。ジャケのティコ衣装の人がそうです。その人が、公式の日記で不穏なことを書きくさったので、心配なんかしてやらないけどいろいろ思い出しました。
今はすっかりチェックしてませんが、「テクノ」がそこそこブームだった頃、毎日テクノ三昧でした。OLの安月給をほとんどクラブ通いとCD購入に突っ込んでみたり、DJ追っかけて都内から福岡や仙台まで日帰り(ちゅか、クラブ泊)で出かけてみたり、どうしても行きたいイベントだからって骨折した翌日までクラブ行ってみたり、どうにも暑苦しい日々でしたが。それだけハマれる音楽に出会わせてくれたのが電気GROOVEであり、奥までずっぽり行くきっかけをくれたのがその頃CMJKさんがやっていたCUTEMENとかCONFUSIONだったのでした。
思えば、彼には音楽の聴き方を教わったのだと思います。自分はちょびっと琴が弾ける程度で楽器の知識はさっぱりです。それでここのレビューを書くのもなんだか苦戦しているわけですが、それでもレビューをやらかしてるのは、音に感情があることを彼に教わったから。発している音のひとつひとつに意味があって、色なり映像なり想いなりが込められていることを。
言葉より雄弁な音、というのを、CUTEMENで初めて知りました。その前は電気は聴いてたとはいえただの邦楽ファンですから、ぶっちゃければ歌しか聞いてなかったわけです。いい詞だなーとかいい声だなーと思いはしても、すごい音だなと思うことはなかったわけで。一応TMファンなんで、小室センセの音に言及する人も回りにはいたはずなんですが、シンクラビアの凄さとかを語られてもさっぱり判んないんで、記憶に残ってなかった。でも、CUTEMENをアホみたいに聴いて。始めはその歌詞に惹かれたんですが、だんだん痛いくらいに主張する音が気になるようになりました。一番判りやすかったのはCUTEMENラストシングルの「NEVERLAND」かな。歌詞はここではないどこかに行きたいけど行けないという内容で、メロはポップで明るいんですが。あれは明るいんじゃなくて眩しいんだ。どこか綺麗な海で、波が太陽の光を反射しているような眩しさ。確かにジャケは海だから、連想がそこに縛られてるのかもしれないけれど、歌詞には海のことは一行も書いてないんで、これは音からもらえるイメージだと思う。今よく聴いてみると、ちゃんとギターが海っぽかったりシンセのフレーズがビーチだったりイルカ?が鳴いてたりするんですけどね。シングル買った当時はそこまで聴いてなくて、ただ「眩しい」としか思わなかった。解散インタビューやらなにやらを読み倒して、その「眩しさ」にいろんな意味をくっつけてみたりはしましたが。
そんな風に音の意味が聞けるようになって、俄然テクノが面白くなりました。クラブも。鳴っているのは機械音ですが、プログラミングしてるのは人間で。音にいろんなものをぶつけられて、泣いたり笑ったりするのが凄く楽しかった。歌や歌詞なんてなくても。想いは確かに伝わってくる。知人のアマチュアミュージシャンの曲を聞いて、いつ作ったかを当ててヤな顔されたりしてました。クラブはクラブで、DJの作る音で性格から気分まで判る気がするんで、好きなDJの回す日は逃せなくなってみたり。その頃の名残で今フェンスのレビューをやってるわけですが、バンドサウンドは弾いてる人数分いろいろあるのでちょっと難しい(笑)
そういう音楽の聴き方を教わったおかげでいろいろ面白い経験が出来たので、CMJKさんには凄く感謝をしているのです。楽器の勉強をする気も失せましたが。(ぉぃ だって、弾かないし作らないし回さないからさ。踊るだけなら、余計な知識はなくてもいい。五感を研ぎ澄まして音に触れる面白さを教わってよかった。WEBの片隅からありがとうございます。勢い余って超えなくてもいい一線を越えた気もしますが。
あまり関係ないバンドやサウンドの話はこの辺にして、フェンスのサイトなんでちょっとは掠っている小室先生の話をすると、(それでもだいぶ遠い)東京パフォーマンスドールの「キスは少年を浪費する」という曲をご存知でしょうか。そこそこヒットしたと思うんで、小室フリークなら知ってるかな。原曲はジュリアナ系?の音の小室解釈という感じで大分アッパーなんですけども。この曲のリミックスを、CMJKさんが手がけています。これがもう、すごいケンカリミックス(笑)(あんま言うと怒られそうだ)原曲のイメージは綺麗に払拭され、どうにも泣ける音になっています。詞はプロ作詞家の煙に巻くような詞なんですが。「浪費されていく少年性」にスポットを当てたのか、これも「眩しい」音だな。いつもの電波レビューをするならば、原曲が街のノイズに翻弄されつつ空元気、リミックスは北極の氷山に朝日が昇るイメージ。朝日が純白の世界を「汚す」のか。もう、全然違う曲です。聞き比べはきっと普通に面白いので、お持ちの方はぜひぜひ。
ああもう、また電波文を長々書いてしまった。フェンスはぜんぜん関係ないので、早めに更新してとっとと流そう。普段も電波文だろと言われればぐうの音も出ないわけですが(笑)

CMJK公式WEBサイト http://cmjk.jp/